賃貸住宅を借りるにしても分譲住宅を購入するのしても気になるのが、「駅から物件まで何分で歩けるか」ということです。
特に電車で通勤や通学をする人なら、駅までの時間が特に重要なお部屋探しポイントになるはず。
そこでここでは、お部屋探しを失敗しないための重要なルールを1つお伝えしたいと思います。
それは、不動産屋の物件資料に書かれている「徒歩◯分」という数字は、信用してはいけない、ということです。
実は、不動産屋の「徒歩◯分」は、実際に物件まで歩いて測った時間ではありません。あくまでも地図上で計算したものです。
どうやって計算しているのかというと、
地図上で「80メートル=1分」という基準で計算しています。卓上で計算しているんですね。
この基準は、50年前、鈴木深雪さんという一人の女性の歩くスピードを元に公正取引委員会が決めたもの。今でも不動産の自主規制ルールとなっています。
当時20歳だった鈴木さんが実際に歩いて決めた数字なので、80メートルが1分というのはでたらめな数字ではありません。その証拠に実際に歩いてみると、だいたい似たような数字が出てくるはずです。
それなのになぜ、実際に物件まで歩くとさらに時間がかかるのでしょうか?
それは、鈴木さんは役所の廊下を歩いて算出した数字だからです。廊下ですから平坦で、坂道も信号も障害物もありません。
実際に駅から物件まで歩いて見るとわかると思いますが、ほとんどの物件では信号、坂道、障害物などがあり、廊下を歩くようにはいかないものです。
そのため、実際に歩くと不動産屋が示している時間よりも長い時間がかかるというわけです。
特に坂道の多いところや信号が多い物件は、不動産屋の示している時間よりも長くかかると思っておいた方が良いのです。
学校や会社に遅刻しないためには、このあたりを考慮して、不動産屋の物件資料に書かれている徒歩◯分という数字を見るようにしましょう。
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